コーポレートパートナー事例紹介

東京海上ホールディングスのオープンイノベーション事例

保険業界の変化のなか、“グローバル保険プレイヤー”としてのデジタル戦略に取り組む東京海上ホールディングス。 DNX Venturesへの出資を活用しながら、どのようなオープンイノベーションを実現したのか。これまでの取り組みをご紹介いただきました。

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Story

“グローバル保険プレイヤー”としてのデジタル戦略

東京海上は、インシュアテックの急伸、テクノロジーを活用した新興保険会社の登場、そしてそのような新興勢力に対抗するためにグローバル大手保険会社もデジタル分野への投資を積極的に進めていくという保険業界の大きな流れがある中で、2015年東京海上として中長期デジタル戦略を考案し始めました。その後、立案した計画を実行に移す上で、グローバルなネットワークを持つ VC 出資は不可欠と判断。DNXVenturesへの出資を決めました。

日本のスタートアップとの積極的な協業

DNX Ventures への出資をきっかけに日本のスタートアップとの接点は格段に増えました。グループ会社のイーデザ イン損保と DNX Ventures の投資先 XICA 社との協業を実現するなど、 DNX Ventures の提供するパイロットプログラム通じて、スタートアップとの協業や互いの収益に繋がる成功例が複数生まれています。

「進出遅れ」を挽回するシリコンバレー戦略

先行し てグローバル展開を行う大手保険会社からの遅れを短期間で巻き返すため、先輩企業のワーストプラクティスに学ぶ、シリコンバレーローカルの VC へ出資し、スタートアップコミュニティへの入口として徹底的に活用する、「Take」する前に「Give」する精神を貫く、速やかに“実行”する、スタートアップ・大企業との協業を数多く実施することを実践し、認知ゼロからの存在感づくりを始めました。

シリコンバレーでの認知度向上に成功、東京海上の名をシリコンバレーに知らしめる

東京海上の名を現地で広める最大のきっかけとなったのが、2017年 6 月に DNX Ventures と共催したイベント「InsuranceX」でした。自動車業界、保険業界、インシュアテックスタートアップ、そし て VC を対象として「自動運転が保険をどう変えていくか」をテーマに行い、大きな注目を浴びました。このイベントを通してインシュアテックの世界で東京海上の名は広く知られるようになりました。

認知度向上から増加したスタートアップとの付き合い方を極める

認知が上がってスタート アップとの面談は増加。さらに下記の3つのポイントを徹底することで、日本企業の持つ「遅い」「決められない」という悪い評判から一線を画す協業スタイルを作り出しました。1.協業シナリオを事前準備、初回面談で伝える2.スタート アップのスピード感を理解し、日本側の本社を動かす3.協業できなかったた場合こそ、丁寧なフィード バックを相手に共有。ビジネスは実現せずとも良い別れ方をする。

わずか1年半でシリコンバレー1人→6人体制。CVC設立で更に成功確率を上げていく

このような取り組みを通して、シリコンバレー進出1年で大企業・スタートアップとの協業(PoCも含め)を8件実施、2年目に6名体制(うち1名は投資先へ出向)へ体制を強化しました。更にこの勢いを失わずに継続していくために日本のキャッチャー部門の体制も大幅に強化するなど、中期的な目線で戦略をもった体制構築を進めてきています。日米欧亜の各エリアにて複数の直接投資実行含め、当初設定したマイルストーンを次々に達成し、東京海上のデジタル戦略実行と成功に向けて走り続けます。

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